2005年6月29日(水)にあった、 「Macromedia Web アクセシビリティセミナー 2005」 を聴きながら内容を書き留めた、個人的なメモ(by端っこなひと) ------------------------------------------------ 第1部:「アクセシビリティへの取り組みについて」 講演者:Macromedia, Inc. アクセシビリティスペシャリスト ボブ・リーガン  アクセシビィリティマネージャの仕事をしている   ○ガイドライン・標準規格  W3C:(WCAG) 1.0   HTMLに特化した→もう7年たって古く  米国リハビリテーション法508条   2001年施行(改正)   HTML以外の技術にも     JISC   昨年6月策定   2つの特徴    ●認知障害に焦点     文字として認識できない。および発達面での障害    ●ユーザビリティ   これまでは障害者がアクセスできるか→どれだけ使えるか? ○どんな障害を持つ人を対象にするか  5つのファクター   視覚障害、運動障害、弱視、耳が聞こえない、認知障害      視覚障害を主に対象に対策が取られてきた。   目が見えるか見えないか。   聞こえるか聞こえないか   →JISCでは、高齢化、加齢にともなうファクター    目が見えるけども限界が出てくるなど    障害に対して黒白でなく、1つの障害だけでない    誰が使うのか?→周りの年をとった人を想像すればいい ○スクリーンリーダーのデモ   デザイナーは視覚に依存している   視覚を取り除くとどうなるかを知ることができる   1つのことしか耳に入らない→1ページ読むのに時間がかかる   ビジュアルでタイトルやナビゲーションがわかる   →スクリーンリーダーではわかりにくい    ページの構造を理解するのに時間がかかる    タブでリンクをとんでいると大変 ○Macromedia Dreamweaver MX2004 と JIS X8341   アクセシビリティのプロンプト   CSS    コンテンツとフォーマットの分離    CSS抜きの文字コンテンツの状態で見てみる   アクセシビリティ・チェック機能    ドリビに対応した拡張機能→JIS X 8341-3 全項目に対応したチェック機能    富士通と共同開発、インフォアクシアが監修    ページごと、サイト全体、外部CSSをチェック      植木さん:拡張機能は、マクロメディアのサイトでダウンロード可能       サイト→レポート       HTMLレポートの中に、アクセシビリティJIS の項目ができる       レポート設定→デフォルトではすべてチェックをかける        機械的なチェック:赤い×。イメージにALTがついていないなど        自分で判断しないといけないもの:?       JIS X 8341-3のリファレンスマニュアル        ポイント(富士通が制作)        JISの原文もある       W3Cにないチェック。機種依存文字、単語の間にスペースを入れてはいけないなど    →マクロメディアのディベロッパーセンターで詳細を記述されている      課題は技術ではなく、デザイナーさんのプロセス 第2部:「富士通の事例、企業におけるアクセシビリティの実践」 講演者:富士通株式会社 コーポレートブランド室課長 高橋宏祐 富士通のWebマスターを担当している クライアントの要求するWebアクセシビリティを語る   ○富士通のアクセシビリティ活動   自社ウェブサイト    グループ世界36カ国 すべてを管理して同一の基準を適用    対応ページ:15万ページ    2002年8月から適用    XHTML+CSSレイアウト     table不使用     トップページなどは10KBしかなく、SEO対応にもなった   日経パソコン 企業サイトユーザビリティランキング2004年、2005年首位    官公庁や企業から仕事が増えた。   2003年グッドデザイン賞   フリーのツールを提供    WebInspector:ホームページの診断。    ColorSelector:背景色と文字色の組み合わせが色弱者に見やすいか診断    ColorDoctor:WebやWordやパワーポイントなどが色弱者にどう見えるかシュミレーション ○富士通Webアクセシビリティ指針   PCやATMなどのアクセシビリティの専門組織が出した      JIS X8341-3 を含む形で富士通指針がある。   優先度1〜3   優先度1:JISの必須   優先度2:JISの推奨項目。可能な限りやってほしい   優先度3:JISの推奨項目。できればやってほしい。   プロセスに関する指針(7項目)   仕様に関する指針(63項目)      ウェブからダウンロード可能。PDF版もある    ○制作プロセスとチェックツール   チェックツールのメリット     改善するところがわかる。直すべきボリュームやコストがわかる    ツールの有効性     客観的基準として活用できる     制作の完了、発注・納品の受入基準        チェックツールを活用するための仕組み    企業で使うための仕掛け    富士通は3万人。グループ15万人    Webに関わっているひとは1000人超えているかも。    どう使うかを決めておかないと動かない        組織としてのスキームが重要     コンテンツ品質・基準→富士通ウェブアクセシビリティ指針     サイト構築工程の標準:どのタイミングでかけるのか     品質改善のしくみ:必須のものは絶対直すなど指針    理由     品質は、活動で作りこむもの:1つずつ直すのではない。きちんとしたものをつくる仕組み     スケジュール、コストの明確化   富士通の例    準備工程→企画工程→構築工程→サイト運営    制作者           統括組織 Webマスター    チェックツール   制作者は日々ツールかける   サイト全体を納品前にかける   更新、修正のたびにチェックツールをかけてから公開   指針とツールの位置づけ    基準・方針:達成すべきアクセシビリティの基準    ノウハウ:制作者が具体的な実装方法を理解   ツールの役割    制作者が自己チェックできることによる気づき       富士通のノウハウを社会と共有   マクロメディアユーザへ    ツールは万能ではない。チェックできないこともある    自己チェックすることで「気付き」     よりよい方法を模索し、あえてチェックに引っかかるように 第3部:「JIS制定から一年、Webアクセシビリティ最新動向」 講演者:株式会社インフォアクシア 代表取締役社長 植木 真 企業・自治体をサポートなど サイト診断、研修、 JIS制定のワーキンググループにも参加 W3Cガイドラインのワーキンググループ(2.0が策定中) Webサイトデザインなどに執筆 ○JIS制定後の動き  中央官庁あまり効果が出てない   外務省だけが改善  自治体   宮城県、アクセシビリティ、CSS   新潟県:日経の自治体サイトの1位。平成15年、16年ユーザビリティとアクセシビリティに着手   神奈川県:   山梨県:右上にバリアフリー。自分の使いやすい設定ができる   静岡県:今年の春にリニューアル。評価低かったのがよくなった   富山県:今年春にリニューアル   京都府:今年の初めリニューアル。かつてトップページが重かった。       府民が情報にたどりつきやすくなった       Webアクセシビリティまんが        京都高度情報化推進協議会みんなにやさしいIT推進部会が制作   大阪府:ユニバーサルデザイン   島根県:ページレイアウトCSSの始めての自治体   鳥取県:最近対応を始めた   香川県:自治体の中で最もはやいJIS対応。去年7月に対応(JIS6月から1ヶ月)  総務省の研究会   自治体の担当者へのアンケート    Webアクセシビリティ知っているか     都道府県は100%     規模の小さい市町村ほど少ない    JISは知っているか?     都道府県は100%     小さい市町村ほど知らない   予算編成:秋口に予算策定される     →今年度中には予算を確保されて、対応されることを期待 ○民間サイト  強制はないのに、民間では積極的に取り組み  NEC:2000年のリニューアルからアクセシビリティに  IBM:US本社のガイドライン  富士通:2年前に。国内サイトではベストプラクティス  沖電気:2002年にガイドライン制定。JIS後に改訂  日立製作所:2000年にデザインガイドライン        2003年にグループ全体の運用のためのガイドライン  東芝:2003年にガイドライン策定  キャノン:読み上げ、文字拡大機能を企業サイトではじめて導入  三越:百貨店としてはじめて、2004年にお中元サイトから着手     追加、発生ページから対応  コニカミノルタ:  三井住友銀行:2005年3月リニューアルで銀行で初めて着手         独自のガイドラインが公開→考えられたガイドライン         PDFのガイドラインなど         使う技術によってガイドラインをわけるなど         読むだけでも参考に  朝日新聞社:2005年3月全国紙で初めて  goo:2005年4月にトップシートのみ  キーコーヒー:2005年5月食品業界で初めて         ユーザビリティが主。アクセシビリティも  読売新聞社:2005年5月のリニューアルを機に  野村証券グループ:2005年6月。英語版も含めて           紹介のFlashの内容がアクセシビリティに対応           何ページ目になんの説明かを。           キーボードショートカットキー    なぜ企業サイトが取り組むのか?   ○誰もが使える製品を開発してきた(富士通など)    →ユニバーサルデザインの考え方   ○同じお客様なら同じように使えるべき    (NECの人が言っていた)同じように製品を使っているのだからWebも    顧客満足度、顧客の利益の向上    やって当たり前の感覚   ○CSR    企業の社会的責任   ○ブランドイメージの向上    今なら業界初というアピールも   ○シニア市場を見据えたビジネス戦略    高齢化社会に対応。シニア層     Webアクセシビリティの最新動向   情報アクセシビリティ国際標準化に関する調査研究開発委員会    JIS 普及。海外との統合   W3C    ワーキンググループにより策定作業中    6月30日にワーキングドラフトが更新予定    1.0では英語圏中心→国際化に対応   5月のセミナーの資料もWebにあるので、見て欲しい      EUでも取り組みが活発に     アクセシビリティの先にあるもの   デザイナーはデザインとアクセシビリティを別物と   →Webデザインにはアクセシビリティが含まれている      サイトの制作者・運営が次のステージへシフト    たとえば、SEO 検索エンジン対策    たとえばWebスタンダード XHTML+CSSなど    アクセシビリティ    すべてに共通するのは品質基準   プロとしてのバージョンアップを    標準仕様や規格への準拠=基本に返る    いろいろなユーザー、さまざまな使われ方を知る    ガイドライン    アクセシビリティは制約ではなく、前提と考える     →tableではなくリスト使おう     H1、H2なら見出しを拾える。検索エンジンもチェックしている。キーワードを拾うため     プレーンテキストで理解できるように。     いま、Web制作はがらりと変わろうとしている。   ○テンプレートの状態でエラーチェックをかけている:富士通    テンプレートの段階では妥協せずアクセシビリティをできるだけクリアするようにお勧め    テンプレートのスキル。プロ向けならCSS。    使う人がプロでないなら、コンテンツだけをいじるようにする       ○Flashのアクセシビリティ 野村は文字の読み上げ    動きにかんしては?     シンプルなアニメーションだと、オブジェクトの集合体として扱う     双方向なものに対応したラベリングが可能     マクロメディアのホワイトペーパーに詳しく      アクセシブルなFlashデザインのベストプラクティスとして         ○CMSなど    目的は表示されるページがアクセシビリティ     表示するときなどにALTを入れるなど     チェックツールをワークフローに組み込む     パッケージ製品ではほとんど対応できていない     DBで管理する場合、画像のファイル名だけでなく、ALTのカラムを入れておく